漢方の利用法と漢方薬の知識

漢方を知り、漢方薬を使う。

漢方の主な薬草

葛根(かっこん)

マメ科クズの根から皮を取り除いたもの。

・発熱・首や背中の痛み・呼吸困難など。

日本、朝鮮半島、中国各地に自生。粉に砕いたものが、お餅やおまんじゅうでおなじみの葛粉。なかでも吉野葛は有名。発汗、解熱、鎮痛作用があることから、風邪薬としてもよく利用される。山野や林下、土手などに生い茂っており、夏になると紅紫や白の可憐な花を咲かせる。長く太く伸びた根は、デンプン質が豊富。

甘草(かんぞう)

マメ科カンゾウなどの根。

腹部の疼痛・けいれん・手足の冷えなど。

内蒙古、中国山西省、新疆及びウラル地方、モンゴルに分布。おもに寒い土地に生えている。独特の甘味があり、お菓子や醤油、懐石料理などに天然甘味料としても利用される。根茎は円柱形で横走し、6~7月に菫色をした房状の花がつく。

桂皮(けいひ)

クスノキ科ケイの樹皮。

頭痛・発熱・軽い悪寒・痛み・胃腸障害など。

原産地は南方のインドシナ。西洋ではシナモンとして知られている。日本には江戸時代の享保年間に、中国から伝えられた。和名はニッケイ、漢字で書けば「肉桂」。成長すると高さはなんと12mにも達する。

生姜(しょうきょう)

ショウガ科ショウガの根茎。

胃のむかつき・吐き気など。

熱帯アジアが原産地。その薬効は紀元1世紀の頃から知られ、マラリア病に効くとされていた。その後、メキシコや中国に伝わり、平安時代に日本にも伝承された。現在でも中国、ジャマイカ、ベトナム、インド、アフリカ、日本と広範囲にわたって栽培されている。品種が多く、大きなものから小さなものまである。薬用は小型から中型のもの。大型品種は食用となる。

当帰(とうき)

セリ科トウキの根。

貧血・婦人病など。

日本や韓国に自生するが、原産地は確かではない。中医学の古典「神農本草経」では、「妊婦や産後に悪い血が昏乱する者はこれを服すれば直ちに安定する。よく気・血をして各々の場所に帰するもの。当帰の名はおそらくこれに依ったのであろう」と、その効能を絶賛している。薬にするときは根を掘って干し、湯で揉んで洗う。

人参(にんじん)

ウコギ科オタネニンジンの根。

全身の機能低下・胃腸障害・食欲不振・疲労倦怠など。

中国、朝鮮半島が原産。オタネニンジンという種類の根を使う。日本に伝わったのは古く、730年頃のことだが、栽培が始まったのは江戸時代の享保年間だった。収穫後は細根を除き、よく乾燥させる。強壮剤として有名。

茯苓(ぶくりょう)

サルノコシカケ科マツホドの菌核。

興奮・虚弱・動悸・尿量の減少・めまいなど。

産地は中国湖北省、雲南省、広西壮族自治区、北朝鮮、日本。アカマツやクロマツなどの切り株に生えている。直径は約10~30cm、重さ0.1~0.2kgと大型。掘り起して水洗いし、泥をおとして日干しにしたものを薬にする。

牡丹皮(ぼたんぴ)

ボタン科ボタンの根皮。

腫れもの・打撲・月経異常・炎症・血行不良・痛みなど。

中国原産の落葉灌木。唐代の女帝、則天武后が愛したことから、中国では「花の王」とされてきた。薬となるのは「牡丹皮」と呼ばれる根皮。日本では、聖武天皇の頃、空海上人が薬用として中国から持ち帰ったのが初め。現在では、観賞用として多くの品種が改良されている。

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